index
   
   


第937回 2月例会ご案内

※会員の皆様へ。見学先が一部変更になりました。集合時間等の変更はありません。

日時  平成23年2月6日(第一日曜) 晴雨共  ※時間厳守
第一集合  JR京都駅八条口(新幹線側)観光バスのりば 午前8時集合・出発
第二集合  JR阪和線三国ヶ丘 東側駅前 午前9時20分集合
         南海高野線三国ヶ丘 北側駅前 午前9時20分集合
         ※集合後、バスまで移動しますので時間厳守願います。
解散  三国ヶ丘駅前に午後6時ごろ、京都駅前に7時半ごろの予定
講師  齋藤忠一氏 京都林泉協会副会長
      妻木靖延氏 京都林泉協会理事・建築家
見学  和歌山県 海南の庭園と文化財
◎興国寺  日高郡由良町大字門前
     虚無僧の本山として有名な当寺の起源は、源実朝の家臣・葛山景倫(かげとも)が、主君の菩提を弔うため出家し、安貞元年(1227)由良荘に建立した西方寺がもとと伝える。その後、正嘉2年(1258)法燈国師を請じて開山とし、寺号を興国寺と定めている。天正13年豊臣秀吉の兵火にかかったが、慶長6年(1601)浅野幸長の命により竜源寺住職天叔が中興となって再興、整備して今日の禅宗様式の大伽藍となった。
     昭和57年から60年にかけて、齋藤忠一氏によって境内が整備され、庭園も改修、新庭園も作られている。書院に面して江戸初期の池泉庭園があったが、昭和の初めに改修されていた。齋藤氏によって再度改修され、奥の虚鈴庵には新たに枯山水が作庭された。
◎善福院  海南市下津町梅田
    善福院は健保2年(1214)栄西禅師によって創設されたと言われる興福禅寺五ヶ院の一つである 広興禅寺は古くは七堂伽藍を備えていたといわれたが、大旦那の加茂氏の没落にともない荒廃した。その後、高野山に頼り真言宗に転宗し伽藍を修復し、さらに紀州藩となってからは天台宗になった。明治初期までは三ヶ院があったが現在は善福院だけとなった。釈迦堂の本尊釈迦如来坐像の胎内の修理銘に嘉暦2年(1327)とあることからこの頃の再建とされている。 桁行三間梁間三間、一重裳階附き寄棟造り、本瓦葺の二重仏殿で、木割(材木の長さに 対する太さ)が太くがっしりした感を与えている。また、柱間は尺の完数となっており、床は 布敷、組物は二手先となっており、本瓦葺寄棟造、平行垂木など禅宗様式定着前の様式がよく あらわれており、鎌倉時代後期の禅宗様式の典型的な建築として、鎌倉円覚寺舎利殿、山口功山寺仏殿などと共に有名である。(「地域情報 下津の名所 善福院」より)
◎長保寺   海草郡下津町大字上
     長保2年(1000)一条天皇の発願によって沙弥性空が創建し、年号を賜って寺号としたと伝えられている。また、中世の最盛期には七堂伽藍が建ち並び、子院十二坊を数えたという。その後、戦国の兵乱で次第に衰微していったが、紀州藩主徳川頼宣が熊野参詣の帰途、寺地が要害堅固なところから菩提寺と定め、真言宗を天台宗と改められた。伽藍も整備され、寺運も隆盛した。境内には紀州藩徳川家歴代藩主の墓が整然と並んでいる。このほか、歴代奥方の墓や供養塔が築かれており、石燈篭の数は330基にも及ぶ。これらの墓石や石燈篭群は、江戸初期から後期に至る約260年間にわたって築造された。壮麗豪華な石造工芸遺品である。
・大門・附扁額   南北朝時代 嘉慶2年(1388) 国宝  三間一戸の楼門で、初重両脇の前の間に、鎌倉時代の仁王像を安置する。中央間には扉を設けない。組物は腰組ともに三手先出組、中備は間斗束、妻は虹梁に大瓶束を備える。二軒繁垂木、入母屋で本瓦葺。応永12年(1417)妙法院尭仁親王の書になる扁額は、現在宝物館に保存されている。
・本堂    鎌倉時代  国宝  天和三年ごろの「長保寺縁起抜書」に「……長保寺古書に云長保寺棟上延慶4年(1311)辛亥5月5日 大工藤原有次……」とある。正面側面ともに五間、周囲に縁を廻らし、前面に一間の向拝をつける。組物は出三斗、中備は間斗束、妻は扠首組、二軒繁垂木、入母屋に本瓦葺。内陣は三間×三間。外観は和様であるが、内部に禅宗様を残している。
・多宝塔   南北朝時代  延文2年(1357)  国宝  三間多宝塔。初重は円柱で組物は出組。中備の蟇股は内側全面に透彫の唐草彫刻を左右対称に入れた形のよいもので、よく時代を表している。二重の組物は四手先出組、二軒繁垂木で本瓦を葺くが、亀腹は極めて小さい。内部は四天柱で、禅宗様須弥壇には来迎壁がつく。
・鎮守堂   鎌倉時代  永仁3年(1295)  重文  一間社の流造に桧皮葺。身舎側面は二間、組物は連三斗、中備は蟇股。妻は虹梁に大瓶束。内陣の蟇股は秀作である。
会費   例会費     4000円
     臨時参加 は   500円増
     バス代・40人参加で  3500円
昼食  各自、弁当・茶湯ともにご持参ください。興国寺さんの書院をお借りして昼食をとります。
申込   1月31日(月曜)午後8時までに、ハガキまたはFAXにて申し込んでください。
      集合は京都駅か三国ヶ丘駅かを必ず明記してください。
     自家用車での参加、臨時参加者の氏名は申込み時にお知らせ下さい。
       


     京都林泉協会事務局 
     〒 606-8325京都市左京区聖護院東町1番地
     電話・ FAX 075―751―0905