林泉協会会員各位
京都林泉協会第1045回 11月暦覧会ご案内
東北地方庭園と文化財を巡る暦覧会となります。仙台駅までは各自でお越しいただき、貸切バスで移動の3日間となります。今回の講師は野村勘治会長と仙台在住の小山雅久先生にもお願いしました。宿泊の都合により定員35名(申込み順)とさせていただきます。
日時 令和6年11月2日(土)~11月4日(月) 晴雨共
集合 JR仙台駅東口観光バス乗り場 11月2日 12:30集合・出発
※2日の昼食は各自で摂ってからお越しください。
解散 JR仙台駅東口観光バス乗り場 11月4日 15:30頃
講師・京都林泉協会会長 野村勘治氏
・小山雅久氏
宿泊先
※1日目 鳴子観光ホテル(泊) 宮城県大崎市鳴子温泉湯元41 0229-83-2333
※2日目 南三陸ホテル観洋(泊)宮城県本吉郡南三陸町志津川黒崎 0226ー46-2442
(両日とも部屋は4~5人の相部屋となります。)
1日目 ・光禅寺庭園 ~山形県山形市鉄砲町2丁目5−7
本堂裏に山形市指定名勝の遠州流「心字池」庭園がある。江戸初期に作庭されたもので、山形県内で最も古い庭園の一つと言われる。横に長い林泉庭園で、かつては建物の座敷から眺める鑑賞式庭園だったとのこと。現在は背後の木が高くなっていて借景などは見えないが、本来はその先に山の借景が見られたのだとか。現在は池泉に沿って見学路があって、見る場所によって変わる風景を楽しむ回遊式庭園。
・元木の石鳥居(国指定文化財) ~山形県山形市鳥居ケ丘9−30
現存する日本最古といわれている石鳥居です。この石の鳥居は、山形県山形市鳥居ヶ丘にあり凝灰岩で作られた鳥居で、平安時代に造られたとされている。大きさは総高351cm、左柱の径が97.1cm、92.3cm。柱に貫通させた貫が見事で見ごたえがある。
2日目 ・旧有備館と庭園(国指定史跡・名勝) ~宮城県大崎市岩出山上川原町6
館は書院造りで、寄棟茅葺の建物2棟からなっている。書院・欄間など見所が多い。藩の子弟教育の場であった。庭園は石州流茶道清水道竿作庭と伝える。池泉回遊式で、池中に4島造る。書院の佇まいも美しく、雄大な大名庭園である。
・無量光院跡(国指定特別史跡) ~岩手県西磐井郡平泉町平泉花立
奥州藤原三代秀衡が宇治の平等院を模して建立したと伝える。大きな島の上に翼楼のついた本堂を建て、本堂前池に三棟の建物のある中島を設けた、典型的な浄土庭園になっていた。
・観自在王院庭園(国指定特別史跡・名勝) ~岩手県西磐井郡平泉町平泉志羅山
毛越寺の東に隣接する観自在王院は基衡夫人が営んだと伝える。池中に中島があり、浄土庭園になっている。発掘後復原整備され、史跡公園になっている。広大な池泉は優雅な雰囲気である。
・毛越寺(国指定特別史跡・名勝)~岩手県西磐井郡平泉町
毛越寺は吾妻鏡によれば、堂塔四十余宇禅房五百余宇があり、基 が建立したもので、円隆寺と号せられる金堂・講堂・常行堂・二階惣門・鐘楼・経蔵があり、又嘉祥寺その他の堂跡を存したという。遺跡は現在の毛越寺の境内にあり、よく旧規をとどめ、土塁・南大門跡苑池・金堂跡その他の堂跡を存し、保存状態良好である。殊に、金堂跡は桁行7間染間6間に復原せられる礎石ほぼ完好に存し、土壇の四周には基壇地覆石がめぐらされ、雨落溝の構造も存する。左右に翼廊跡があり前方に折れてその両端に各々楼の跡が遺存する。その他の堂宇の礎石もよく残り、苑池も亦橋脚を存し中島・庭石の旧規も見るべく、平安時代の伽藍形式を示すものとして学術上の価値がきわめて高い。
・中尊寺(国宝)~岩手県西磐井郡平泉町平泉衣関202
天台宗の東北大本山「中尊寺」は、850年(嘉祥3年)に比叡山延暦寺の高僧慈覚大師円仁によって開山。その後、仏の教えによる平和な理想社会への願いを込めて、1105年(長治2年)に奥州藤原氏の初代清衡によって大規模な造営がおこなわれた。境内には多くの伽藍が造立され、その規模は寺塔が40余宇、禅坊が300余宇に及んだと言われ、およそ100年にわたって繁栄した。
創建当初の姿を今に伝える唯一の建造物が「金色堂」。1124年(天治元年)に清衡によって上棟された阿弥陀堂で、国宝建造物第一号の指定を受けている。堂の内外は金箔の押された「皆金色」と呼ばれるもので、夜光貝を用いた螺鈿細工や象牙、宝石など当時の工芸技術を結集した装飾が施されていた。その美しく荘厳な様子は平泉黄金文化の象徴と言われている。
3日目 ・煙雲館庭園(国指定名勝)~宮城県気仙沼市松崎片浜197
煙雲館は仙台藩・伊達家の部下であり気仙沼の名士であった鮎貝氏の居館で、江戸時代に建てられたという書院は現在も居住として現役。2017年に国指定名勝となった「煙雲館庭園」は江戸時代初期に完成した庭園で、清水道閑の作庭と伝わる。
宮城県の江戸時代の池泉回遊庭園としても貴重で、書院や庭園の奥側からは眼下に太平洋を臨める名勝庭園は国内でも数少なく貴重という。すぐ下の松岩地区は東日本大震災の津波の痕跡を強く残すがこの建物・庭園は高台にあったため難を逃れることができた。
・大崎八幡宮(国宝) ~宮城県仙台市青葉区八幡4丁目6−1
慶長12年(1607年)に伊達政宗によって創建された仙台総鎮守の神社。名だたる工匠の手による豪壮華麗な桃山建築で、国宝に指定されている。黒漆塗りに金彩や色鮮やかな彫刻が施されたきらびやかな社殿は、伊達家の威風が表現されている。
・瑞巌寺(国宝)~宮城県宮城郡松島町松島町内91
高名な戦国大名・伊達政宗の菩提寺である瑞巌寺。828年に建立され、その後戦国時代を経て衰退した寺を伊達政宗が再建した。随所に政宗の美意識を感じさせるつくりとなっている。「本堂」と「庫裡」が国宝に指定されている。
参加費 35名参加で7万円、25名参加で8万円、臨時参加は1,000円増し
(宿泊・交通費(バス代)、食事代(2日夕食から4日昼食)、見学料を含む)
※申込み締切り後、参加者に決定金額と振込み先をお知らせします。
(お詫び)物価高騰の折り参加費が高くなり申し訳ありません。
申込み 林泉ホームページ→例会のご案内、または担当幹事まで
➀氏名(臨時参加の方はその旨とお名前も)
➁携帯電話番号
③ 性別(部屋割に必要)
を明記してお申込みください。
お申込み3日以内に参加受理の返信をしますので、3日過ぎても返信がない場合は担当幹事までお問合せください。または→お問合せ
締切り 9月28日(土)宿泊予約の関係で定員35名で申込み順に受け付けます。
その他
・食物アレルギーがある方は申込時にお知らせください。
・JR仙台駅までは各自でお越しください。
交通の便 京都からの便利
JR京都駅(東海道新幹線のぞみ208号東京行)7:54発→名古屋駅8:29発→東京駅10:06着(乗換)
JR東京駅(東北新幹線はやぶさ17号新青森行)10:18発→仙台駅11:52着
JR仙台駅 東口 観光バス乗り場
以下は第1044回9月例会のご案内になります。
京都林泉協会 第1044回 9月例会ご案内
滋賀県大津方面、蘆花浅水荘(記恩寺)および三井寺(園城寺)塔頭 光浄院客殿・勧学院客殿の見学。今回は建築が見どころでもありますので、特別講師として日向先生に解説をお願いしました。見学地の都合により定員30名(申し込み順)とさせていただきます。 申込みはお早めに。
・日時 令和6年9月1日(日)第一日曜 午前10時 晴雨共
・集合 蘆花浅水荘(記恩寺) 門前
・解散 三井寺(園城寺)にて4時頃
・講師 京都林泉協会会長 野村勘治氏
京都工芸繊維大学名誉教授 日向進氏
・三井寺(園城寺) 光浄院客殿・勧学院客殿(共に国宝)
参加費 7,000円、臨時参加は1,000円増し(見学料、昼食代、資料代を含む)
※昼食は三井寺門前レストラン風月にて精進膳(2,500円)をいただきます。
申し込み 林泉ホームページより、または担当幹事まで →例会のご案内
➀ 氏名(臨時参加の方はその旨とお名前も)
➁ 携帯電話番号
を明記してお申込みください。
お申込み3日以内に参加受理の返信をしますので、3日過ぎても返信がない場合は担当幹事までお問合せください。または→お問合せ
締め切り 8月20日(火)までに。 今回定員30名で、申し込み順に受け付けます。
注意および備考
・和建築見学の心得として汚れた足や素足での見学はご遠慮ください。
また雨が予想される場合などは、念のため替えの靴下をご用意ください。
・蘆花浅水荘から三井寺までは京阪電車で移動します。まとまって乗車しますが、切符は各自でお求めください。(瓦ヶ浜下車時の購入をお奨めします 瓦ヶ浜駅→三井寺駅170円)
交通の便
蘆花浅水荘は京阪石山坂本線「瓦ヶ浜」下車後徒歩5分。
京都からの便利
・JR京都駅(琵琶湖線・米原行)9:07発→9:18膳所…(徒歩)…京阪膳所9:30→9:35瓦ヶ浜着
・JR京都駅(琵琶湖線・野洲行)9:24発→9:35膳所…(徒歩)…京阪膳所9:40→9:45瓦ヶ浜着
瓦ヶ浜から蘆花浅水荘(記恩寺)まで 徒歩約5分
蘆花浅水荘(記恩寺)
大正時代、日本画家山元春挙によって建てられた数寄屋建築。当時最高の材と技術をもってつくられ、細部に至るまで遊び心とも呼べる趣向がちりばめられており、画家である春挙の強いこだわりが伺われる。庭園は作庭当初、琵琶湖に接してつくられていた。植栽を低くして芝生越しに琵琶湖や近江富士と呼ばれる三上山を借景としてしていたが、現在湖面までの間は埋め立てて新しく造られた道路により隔てられている。
三井寺(園城寺) 光浄院客殿・勧学院客殿
共に室町時代に誕生する「書院造」の代表的遺構として国宝に指定されている。
寝殿造の名残とも言える中門廊もあり、武家主殿造(寝殿造のうち主殿だけで暮らしを完結させる様式)の代表建築。
細部意匠に至るまで中世社会の接客儀礼を実態化した建築空間となっている。
内部は狩野派の絵師による桃山期の豪華絢爛な障壁画で飾られ、屋内空間と庭園との一体感を感じることができる特別な空間構成や、格調高く優美な外観も素晴らしい。
現地では両客殿を細部のディテールや部屋の配置の違いなど見比べてそれぞれの魅力を鑑賞してみてください
第 1033 回12月例会( 令和4年)は無事終了しました。
第 1034 回1月例会・総会( 令和5年)は無事終了しました。
第 1035 回3月例会( 令和5年)は無事終了しました。
第 1036 回5月例会( 令和5年)は無事終了しました。
第 1037 回7月例会( 令和5年)は無事終了しました。
第 1038 回9月例会( 令和5年)は無事終了しました。
第 1039回11月例会(歴覧会)は無事終了しました。
第 1040 回1月例会・総会( 令和6年)は無事終了しました。
第 1041 回3月例会( 令和6年)は無事終了しました。
第 1042回5月例会( 令和6年)は無事終了しました。
時間の都合で、古川為三郎記念館は見学できず。
第 1043回7月例会( 令和6年)は無事終了しました。